不動産賃貸業・不動産投資業の特長はフローとストックの両方があることと言えます。
独立後自営業的な働き方を始めると会社員時代は毎月あったフローのありがたみが骨身に沁みます。寸暇を惜しまず労働時間を増やす方向になるでしょう。しかし、ともすれば病気でその分稼ぎが減ることも。また健康であり続けても加齢で労働可能時間や質が下がる将来的な心配もあるでしょう。
不動産賃貸業では月次で発生する家賃がフローだというのは議論の余地もありません。ありがたいのはそれを積み上げることができることにあります。
物件を買い増すことでフローは積み上がります。もちろんフローと言っても約束されたものではなく入居者さんの増減で変わりますし経年で毎年下がります。しかしそれでも積み上げをすることで確実性を確保しさらに向上させることができます。
次に不動産投資に目を向けます。買うほどに資産、ストックが積み上がります。こちらのありがたみは規模が大きくなるに連れてより大きなストックが積み上がることです。どういうことでしょうか。
実はアパートを買った瞬間はまだストックは積まれていません。ストックと借入とでプラマイゼロなので実質的な富は何にも得てません。そこに行われる毎月の返済が本質的なストックの源泉です。
小さなアパートならストックの増え方は目立たずフローが強調されるでしょう。棟数を増やして複数アパートを保有している投資家はその分ストックが多く増えます。さらに進んで大きな一棟RC物件を複数保有しているならストックの増え方は目を見張るものがあるでしょう。このときフローは大きくても霞んで見えるかもしれません。
投資家のフェーズにおいてある方はフローを増やしある方はストックを増やすでしょう。フェーズによりどちらもありですし場合によって不正解もあるかもしれません。この辺りは物件の性質や投資家の投資戦略によります。人により成果がだいぶ異なるのはこの辺りが要因でしょう。
まとめると、当初は所得不安からフローを得ようとアパートを始めますが途中からストックの威力に気づき、上手く専業投資家に転身していく方がいるのもうなずける話です。
このフローからストックへの規模拡大は不動産投資の魅力、原理的価値の一つです。俯瞰すれば駆け出しのアパート業はその根源から流れ出る価値をフロー化、現金化してると言っても過言ではないでしょう。
もしアパート業を始めるのであれば単体物件の家賃に一喜一憂する状態は一過性のものとして早くそうでない状態に持ち込めるシナリオを組むのが良いでしょう。
フローとストックを同時に確保し、さらに規模拡大に応じてそれぞれを大きくできるのは不動産投資の魅力の一つといえます。